「教育テレビでDIYの精神を学ぶ」の書
「できるかな」の時代から
小さい頃から教育テレビ番組は大好きで、結構な年になるまで見ていました。
一番衝撃的だったのが、「できるかな」のノッポさん(高見映さん)がしゃべったこと!
20年間番組の間、一切言葉を発しなかった彼がしゃべったことに凄まじく驚きました。
興奮冷めやらず、大学で友だちに話したところ、ほとんど相手にされませんでしたが、一人だけ大いに反応をしてくれた者がいました。
いやぁ、共有できて嬉しかったですね~。
そのときの心境と経緯を、ノッポさんは『ノッポさんがしゃべった日』に記しているそうです。
いや、実は今回はノッポさんのお話をしたいわけではなく。
同じく教育テレビでやっている『ピタゴラスイッチ』を取り上げたかったのですが、ちょっと思いが暴走してしまいました。
そのピタゴラスイッチに出てくる「ピタゴラ装置」に焦点を当てたいと思います。
♪ピタゴラっスイッチ
ピタゴラ装置、ご存知でしょうか?
主に日常品をつかって、ビー玉とか小さな車とかを動かして、ゴールに到達させるというもの。
イメージ的にはドミノ的な。
【おもしろ動画】 ピタゴラスイッチまとめ (Rube Goldberg machine)
これを最初に見たときも、衝撃的でした。
昔、PC98であった「インクレディブル・マシーン」を、まさに彷彿させるような仕掛け。
このインクレディブル・マシーン、日本ではそれ程の人気を博さなかったようですが、海外では大人気だったのか、シリーズが8作にわたってつくられていました。
脳内をフル回転させて、部品を組み合わせていくのですが、これがなかなか難しく。
それだけに、クリアしたときの喜びはひとしおでした。
残念ながら実力伴わず、クリアはできなかったものの、とても楽しんだことを思い出します。
復刻版とかないものかと探してみたところ、似たようなアプリがありました。
このピタゴラ装置、「できるかな」とは関係ないと冒頭で記したものの、通じるところがあるかも?
つくるとか、組み立てるという点にであったり、アイデアを練ったり工夫を凝らしたりという点においても。
最近、テレビで流行っているDIYなんかも、そんな感じがします。
不用になった物や、百均ショップで材料を工面して、組み立てる。
「ピタゴラ的」、「できるかな的」、「インクレマシン的」な要素がヒシヒシと感じられます。
うちの職場もぼろくて、どこかが故障するたび上司とDIYしてますが、そうすることで課題解決にもつながっています。
日常の何気ないものに目を向け、発想の転換や閃きなど、学ぶべきことは多いかもしれませんね。
さすが、教育テレビ!
ただ、何かに使えるとダンボールとか溜めこんでいると、違った問題が発生したり。
収納問題とか、家族に怒られたりとか。
思い切りも大事ですね。
「日本国宝によるスターウォーズ」の書
スターウォーズ×浮世絵
FMラジオクロノスを聞いていると、スターウォーズと浮世絵のコラボが実現という話題が取り上げられていました。
その描写を説明されるも、実際見てみないことにはどういうものか分からず。
ググってみると、なるほど、これはスゴイ!!!
聞き漏らしていたのですが、人間国宝である岩野市兵衛さんの作のようです。
世界的映画と日本の誇るべき技術、まさに最高のコラボですよね!
そういえば、仏像とのコラボもあったような・・・
仏様ガンダム
以前、仏像を彫る仏師によるガンダムの話を聞いたことがありましたが、これもまたスゴイ!!
嗚呼、何とも神々しい。
バンダイ公認だそうです。
長寿連載が終わってしまったこち亀でも、仏像とロボットとのコラボの回がありましたが、マンガの話とはいえ実現もありだなと思いながら読んだ記憶があります。
で、実際、作品をつくっちゃったのが、ガンダム(アムロ)芸人の若井おさむ。
千手観音風ジオング!!!!
「これを極めて、飯食っていけばいいのに」なんて思っちゃったり(笑)
コラボで伝統を守る
「スターウォーズ×浮世絵」の話に戻りますが、企画の背景としては、「本物の浮世絵」を作る、新たな角度から浮世絵の良さをより多くの方に知って頂きたいという思いがあるとのこと。
江戸時代から続く伝統的な技術ですが、固定概念にとらわれず、新しい世界に踏み込むという姿勢にも感心をする次第です。
「故きを温ねて新しきを知る(温故知新)」という言葉がありますが、伝統を守りながらも、時代に順応していく。
後世に伝えていくためには、そういったことも必要となってくるのでしょうね。
いやしかし、スターウォーズにしても、ガンダムにしても、垂涎の作品!
ゲーム業界でも、ぜひ何らかのコラボをしていただきたいものです。(個人的には、ドラクエ希望)
「ゲームにすればうまくいく<ゲーミフィケーション>9つのフレームワーク」の書
ゲーミフィケーションのことについて書かれている、ある程度初期の本(2012年4月初版発行)。
ゲーミフィケーションの指南書
ゲームにすればうまくいくと銘打っているにもかかわらず、冒頭から「ゲームをつくればビジネスがうまくいく、なんて思ったら大間違いです。」と書かれてあります。
そんなに甘いものではないという諌言で始まりながらも、ゲーミフィケーションについて、事例を交えながら、丁寧に記してくれています。
ゲーミフィケーションには、9つのフレームワークがあり、段階を得ながら組み立てていく。その手法について、学べる本です。
たくさんの事例
あらゆる分野での事例を挙げながら、ゲーミフィケーションの仕組みについて、紐解いてくれます。
- なぜ「計るだけダイエット」でやせるのか?
- なぜ高機能な電子レンジは使いにくいのか?
- なぜハーレーは縮小する市場で新車販売台数を増やし続けるのか?
- なぜセブンーイレブンは真冬の二月に冷やし中華を売るのか?
- なぜAKB48のじゃんけん大会はただの「じゃんけん」なのに盛り上がるのか?
9つのフレームワークが、各レベルに応じて説明されていて、読めば納得。
特に気になっていたのが、AKB48。
知り合いの県庁の課長さんが、
「AKB48の仕組みはすごい!マーケティングなど相当に考え抜かれている。夜通し、それについて語れる!」
とまで相当に感銘を受けていたので、そのカラクリが少しでも垣間見えて良かったかなと。
今、「君の名は。」などで話題になっている聖地巡礼についても、ふれられています。
ゲーミフィケーションの極意
この本で、著者は次のようなことを述べています。
究極的にはサービスの利用者に対しての「おもてなし」の精神を発揮することだ
自分もなぜゲーミフィケーションについて研究しているのかといえば、どうすれば人に楽しんでもらえるか?ということが根底にあります。
遠隔農場テレファームの遠藤忍社長と交流があり、お話を聴くことが多々あったのですが、最初からゲームにしようとしていたわけではなく、利用者に農業のこと、システムのことなどを分かりやすく提供するために、ゲームという形にしたとおっしゃっていました。
この本の中で、ゲーミフィケーションはあくまで手法の一つであり、おもてなしという精神があってこそということを、京都の文化を事例としながら、懇々と説明をしてくれています。
ビジネスの原点にも立ち返ることができる一冊です。
「オリエンテーリングの工夫いろいろ」の書
イベント内容検討ミッション
数年前、収穫祭イベントの打合せの場で、
「買い物やステージイベント以外に、お客さんを楽しませることを考えろ」
というミッションが下りました。
長時間楽しんでもらうための何かを考えろとのこと。
「確かに、それは必要かもしれない」と思いながらも、どうしたものかと模索するの巻。
考え抜いた末、会場内だけに限らず、近辺を周遊しながら地域のことを知ってもらう取組として、『オリエンテーリング』を実施することにしました。
オリエンテーリングの工夫
会場周辺のマップを作成し、数カ所のチェックポイントを設けて、楽しみながら地域を巡ってもらうことにしました。
頭を悩ましながら、考えた工夫は次のとおり。
マップ
少しでも興味を持ってもらうよう、古文書風に作成して、宝の地図のような雰囲気を醸し出すデザインにした(レイアウトにも配慮)。
名所の彫刻なども素材として使った。
チェックポイント
見て欲しい場所(名所、イベント展示)や知って欲しいことなどを盛り込んで設定。
子どもから大人まで幅広い年代に受け入れられるような内容を検討した。
チェックポイントは無人のため、クイズ形式にして訪問しないと分からないようにしたり、そこにあるシールを貼らなければならなかったり、写メを撮らなければならなかったりと、ミッション達成をしたという証拠が分かるような仕組みにした。
ミッションには、「地域の好きなところを答えよ」というアンケートのようなものも含めた。
景品
遠い場所、近い場所などの難易度を設定。
全てのミッションを達成しなくても、8割ほど正解すれば景品を出すようにした。
完全コンプリートの場合は、ランク上の景品を与えた。
景品は、地域のオリジナルグッズ。
その他
東日本大震災の数ヶ月後であったため、マップを100円で販売し、その売上げについては募金をするということにした。
オリエンテーリングの効果
上述のように、かなりの思いを巡らせて渾身の作として実施に臨んだものの、参加者は10人弱という散々たる結果でした。
その理由は、分かっています。
内容というより、やり方ですね。
- スタッフ不足。本部で受け付けていたが、主となる担当を決めずに対応。
- 一応、受付をする者にルール説明をしたが、上手く伝わっていなかった。
- 情報発信不足で、大部分のお客さんは知らない状態。
翌年も実施したのですが、その時は天候に阻まれ。
外への誘導だったのですが、雨の中でもやってみようという人は少数でした。
何にしても、スタッフは不足していたし(というか、オリエンテーリング担当者はいなかった)。
あくまで、暇つぶしの余興くらいにしか考えられていなかったので、当然と言えば当然の結果でした。
もし、やるのであれば、スタッフの確保や運営の仕方をしっかり考えた上で実施することをオススメします。
普通はそうですよね(苦笑)
「年賀状抽選番号で商店街活性化」の書
年賀状の当選番号抽選日
今日(1/4)、職場で年賀状の話になりまして。
上司が言うには、新聞に当選番号が出ていたとのこと。
(いや、早くネ?)
例年であれば、大体1/15頃。そんなハズはない、いやあるとの押し問答をする中、「証拠書類を持ってきてやる」と見せられたのが、次の写真。
なるほど、年賀状本来の当選番号ではなく、それにあやかったスーパーの当選番号。
年賀状の番号で、スーパー独自の抽選を行い、それを割引サービスとして提供するという取組み。
毎年、上司はそれも楽しみにしているようで。
合点がいきました。
ちなみに、2017年の当選番号の発表日は、やっぱり1月15日。
年賀状の抽選番号活用
このスーパーばかりではなく、年賀状を活用したサービスを展開しているところは他にもあると思います。
ボク自身も、これは良い取組みだと以前から注目していました。
消費者にとっては、二度楽しみがある(場合によっては数回)。
店側にとっては、番号札など準備をすることがなく、手間と時間と経費を節約できる。
もちろん、集客にもつながるだろうし。
ちょっぴり郵便局側の許可でもとらないといけないのかなぁと考えたりしますが、被害が及ぶでもなし、逆に年賀状の普及につながる効果も期待され、怒られることもないのでは。
大手のスーパーに限らず、商店街などの小さな店舗なども取り組んでみればどうかと考えたり。
用意するものは、抽選箱とボール。
抽選箱は市販のものでも、手作りでも何でも良いです。
買っても安いし、見栄えもいいので、手っ取り早いかも。
ボールもゴムボールでも、卓球の球でも、10個用意して、「0~9」までの番号を書いて抽選箱に入れます。
あとは、当選本数を決めて、抽選(玉を引く)するだけ。
3桁なら3個、2桁なら2個というように。
抽選の様子を、YOUTUBEなどで動画配信しても面白いかもしれません。
抽選方法を工夫したり、景品を工夫したり、面白キャラを演じたりと何か目を引くようなことをすれば、再生回数も増え、広告収入にもつながる可能性があります。
自分の店だけではなく、商店街全体、もしくは地域全体で取り組めば、相乗効果が得られるのではないかと。
アイデアも色々出るだろうし、得意分野でお互い苦手なことも補い合うこともできるだろうし。
これは、やってみよう。うん、そうしよう。
「植物園をゲーミフィケーションで賑やかにする」の書
カードゲーム人気
うちの子どもが小学生の頃、ポケモンカード、バトルスピリッツカード(通称:バトスピカード)に熱中していました。
ボクの時代は、遊戯王カードでしたかね。
やったことはありませんでしたが、週刊少年ジャンプの連載中はかかさず読んでいました。
ポケモンカードは海外でも人気で、外国人の友達に譲ってあげたときに、すこぶる喜ばれました。
植物園でトレーディングカード
数年前、ときわミュージアムでトレーディングカードを発行しているというテレビ番組を見ました。
来館して、植物にまつわるクイズに答えるとカードがもらえるというもの。
カードには、
- 植物の説明
- 植物の写真
- ジャンケンアイコン
- 点数
が記載されています。
市販のカードで職員がつくっているというのですが、そのクオリティは高く、子どもが欲しがるようなデザイン。
しかも、10枚に1枚は他と違うデザインカードが入っているということで、そのカードを手に入れるために、何度も子どもたちは足を運んでいました。
クイズに正解しなければカードはもらえないので、子どもたちも必死。
と言えど、友達と楽しみながら回遊し、館内にある植物の名前をほとんど覚えていました。
カタカナが羅列して、読むのが難しい名前さえも。
福引き的に目隠しでカードを引くため、同じカードになることもありますが、そこは友達とトレーディング(交換)して、コレクションを集めていきます。
ジャンケンや点数が記載されているので、カードゲームとしても遊べます。
まさに、ゲーミフィケーションをいくつもつかった素晴らしい仕組みであると感心しました。
当時の地方紙には下記のように書かれていました。
同館利用者数は12年度が来館者14万1053人(このうち温室入館者8万6232人)だったのが、13年度は18万2816人(10万5185人)と3割も伸びた。
中祖主任は「寄せ植え教室などいろんなイベントで集客に努めているが、カードも大いに貢献している」と分析した。
植物のトレーディングカード人気 - 全国郷土紙連合 ※宇部日報社 観光 2014年4月5日
巷に色々なカードが出回っていますが、いずれもデザインは秀逸だと常々感じています。
ときわミュージアムの取組みはもちろんのこと、カードデザインにも注目して、何かしらの仕掛けをしたいと思う今日この頃です。
「龍馬パスポートでリョーマの休日ぜよ」の書
高知県といえば?
突然ですが、高知県といえば、何を思い浮かべますか?
ボクの場合は、やはり幕末に活躍した志士・坂本龍馬です。
他にも、かつお、四万十川、土佐犬などありますが、ダントツではないかと。
ちょっと情報が古い(2009年)のでアレですが、今だったら2016ゆるきゃらグランプリで優勝の栄冠に輝いたしんじょう君あたりがランクインするかもしれません。
なぜ、いきなり高知県の話題にふれたかというと、今回は龍馬パスポートについて触れたかったから。
まさに、ゲーミフィケーションの要素がふんだんに盛り込まれた取組みです。
龍馬パスポート
高知県は観光事業にも力を入れています。
その力の入れ具合、本気度が分かるのが、このタイトル↓
リョーマの休日
「ダジャレかよ!」というなかれ。
やはり、キャッチコピーはインパクトが大事。記憶にどれだけ残るかが勝負ですから。
「ん?なんでダジャレなの?」と分からない方は、往年の大女優オードリー・ヘプバーンの名作をぜひ見てください(世界的に超有名なヤツです)。
えっと、話を戻しましょう。
観光事業を発展させるために取り組んでいるのが、龍馬パスポートです。
単純にいえば、県内の施設をめぐるスタンプラリーを押すアイテム(パスポート)なのですが、その仕組みがゲーミフィケーション。
パスポートがステージアップ
施設でスタンプを集めるごとに、段位(ランク)が上位のパスポートを手に入れることができます。
ゲームでいえば、レベルアップですよね。
パスポートの段位をあげるためには、スタンプを集める数や宿泊条件などの難易度がUP。
ゲームと同じく、レベルに応じて更なる経験値が必要になってくるということです。
どれくらい経験値が貯まれば、次のステージに行けるかという、目標も明確でプレイヤーに分かりやすいシステムです。
ミッション企画&限定プレゼント
ただ、スタンプを集めるだけではなく、県内各地をさらに楽しく巡るために、「ミッション企画」が展開されています。
ミッション期間内に県内にちりばめられた7つの「龍馬ボールスタンプ」をすべて集めるとスペシャルスタンプをゲット!(注:2016年10月~20173月までの企画)
ん?
どこかで、聞いたような??
ソコはソレ。気にしない、気にしない。
参加者に分かりやすいようにする一つの工夫ですよ。
しかも、期間中にクリアすれば、先着1000名に特製パスポートが進呈されるそうです。
この限定っていうのも、参加意欲をそそられる要素ですよね。
パスポートによる可視化・評価
パスポートの段位があがれば、ステータスカラーが変わっていきます。
自分がどのステージにいるかということが、一目瞭然です。
いわゆる「見える化(可視化)」ですが、これはゲーミフィケーションで重要なポイントの一つ。
パスポートの段位によって受けられるサービスも向上します。
ゴールドパスポートのその先は、殿堂入り。
高知県から感謝され、破格の待遇が待っています。
ゴールドパスポートを持っていれば、みんなから羨望のまなざしで見られることでしょう(評価)。
他者からの評価だけではなく、自分の自慢、誇りともなるし、何より高知県への愛着度は飛躍的に上がっていることでしょう。
龍馬パスポートの詳細は、高知県の観光情報サイトよさこいネットをご参照ください。
【龍馬パスポートIII | 高知県の観光情報ガイド「よさこいネット」】
龍馬パスポートの効果
「龍馬パスポート」の目的は、リピーター獲得とのこと。
大河ドラマ「龍馬伝」での観光客増員にあわせて取組み、狙いどおり、リピーター率は向上したと報じられています。
もちろん、経済効果も上昇。
できるだけ、高知県全土を回ってもらえるような工夫も考えたとか。
ちなみに、高知県の観光スポットランキングは、コチラ↓
ボクのお薦めは、やはり、ランキング上位の「ひろめ市場」と「朝市」。
小さい子どもさんがいるなら、「アンパンマンミュージアム」には、足を運ばれてはいかがかと。子どもが喜ぶこと請け合いです。