「世界一プロゲーマーの仕事術 勝ち続ける意志力」の書
「神ってる」ゲームプレイ
数年前、ゲームにもプロがいるということを初めて知りました。
ゲームで賞金を稼いだり、仕事にしたりというもの。
テレビの特集だったのですが、まさにその姿はアスリートに見えて。
時代は刻々と変わっているのだなぁと思った次第です。
そのトップランナーの一人が、プロゲーマーである「梅原大吾」氏。
数ヶ月前、又吉直樹のオイコノミアという番組を見て知ったのですが、ゲーム界隈では相当に名が知れた方のようです。
彼を象徴するのが、「背水の逆転劇」とか「37秒の奇跡」と呼ばれる一戦。
世界最大最高峰の格闘ゲーム大会「Evolution 2004」の「STREET FIGHTER 3rd STRIKE」部門で起こしたバトルプレイが、本当に凄すぎます。
百聞は一見にしかず。
※梅原氏はKENでプレイ
背水の逆転劇
2016年流行語大賞に選ばれた「神ってる」という言葉に、相応しい超スゴ技。
今回は、ゲーミフィケーションとはちょっと違いますが、ゲームを通じて書かれた梅原大悟氏の著書「世界一のプロゲーマーの仕事術 勝ち続ける意志力」の紹介です。
梅原大悟氏の生き様
およそ人間業とは思えないプレイですが、彼は超人でも天才でも、ましてや神でもなく、人生における明暗の浮き沈み、葛藤を繰り返しながら歩み続けている「人間」です。
世界一という結果は、弛まぬ努力で積み重ねてきた経験、成長をし続けようという強固な精神力のもとに成り立っているのだと感じました。
経験値
ゲームの生涯の対戦数は20万対戦を優に越えている。
基礎練習では、30分の1秒以内に入力しなければ無効になってしまうコマンドを99%ミスなしで維持できる努力を続けてきた。
彼は人生において、非常に濃密な時間を過ごし、成長するうえでの経験値を蓄積しています。
失敗こそ自分を高めるための経験だと喜んで受け入れる強靱な精神力にも脱帽です。
成長に向けた貪欲さ
ゲームで頂点を極めたり、麻雀の世界でトップクラスの実力を身に付けたりしても、そこで止まりません。
それは一つの通過点(目標)であり、彼の目的は「自らの成長」であり、変化し続け、進化を遂げていくことこそが、ずっと追い求めているものだとしています。
そんな彼の姿は、かの剣豪「宮本武蔵」を彷彿させます。
千日の稽古をもって鍛となし、
万日の稽古をもって錬となす。
宮本武蔵の名言も、バッチシ当てはまる気がします。
この本を読んで、一番共感を持ったことは、自分に誇りを持てる生き方をいかにするかということ。
これは人間形成だけではなく、仕事上、また地域づくりにも通じるものがあると思いました。
タイトルにある「勝ち続ける」という意味においても、維持をしていくだけでなく、成長をするための努力をいかにしていくかということも、心に刻みたいと思います。
人間としての可能性を書き綴った本。
梅原大吾氏のファンだけはもちろんのこと、様々な分野の人にぜひ読んでいただきたい一冊です。