「絵文字は万国共通の大発明」の書
絵文字がニューヨーク美術館に認められる
「絵文字がニューヨーク近代美術館(MoMA)で展示される」というニュースを見ました。
絵文字は、日本が発祥。
NTTドコモが1999年に携帯電話に初めて導入したもので、開発者は栗田穣崇さん。
どの世代に限らず、送られてくるメールには必ずと言っていいほど絵文字が使われています。
特に、驚くのが、年配のおいちゃん、おばちゃんが、バンバン使ってくること。
しかも、その使い様が、かなり巧みだったりします。
その波及効果たるや相当なものだと感じていますが、芸術品として認められるなんて本当にスゴイと感じます。
開発に至るきっかけは「デジタルの冷たい印象をやわらげられる表現がほしかったから」とのこと。
ただ、爆発的な人気は、そのかわいらしいデザインや伝えやすさだけではないと思います。
分かりやすく、効果的に伝える
当時の携帯電話のスペックでは文字数が制限されるし、1文字につき何円かの通信費がかかっていました。
使用者にとっては最も切実な問題でありましたが、それを解決できるなんて、まさに世紀の大発明といっても過言ではありません!
「神」と崇める人もいたのではないでしょうか(笑)
このハードのスペックに伴う制限、制約は、同じくその頃のゲーム業界でも悩みの種だったようです。
いかに文字数を抑えて、ゲームプレイヤーに伝えるか。
以前記事を書いたドラゴンクエストの堀井雄二さんも、そのときの苦労を著書に示しています。
また、「ぷよぷよ」のルーツで知られる「魔道物語」も容量制限というものに非常に苦労をしたと、「ゲームシナリオを書こう!」に書かれていました。
キャラクターにしゃべらせるという当時としては斬新な試みであったのですが、初めてプレイをしたときは確かに驚きました。
「魔道物語」の背景に隠された『物語』の中身を聴くと感慨深いものがあり、よりゲームに愛着を感じます。
相手に分かりやすく、しかも効果的に伝えるためには、どうしたらよいか?
それはデジタルでもアナログでも共通して大切なことであると、「絵文字」のニュースを見て改めて考えた次第です。
でも、いくら便利とか、面白いからといって、乱発は控えた方がよいかと。
あくまで、自分本位ではなく、相手に『伝える』ということが大事ですからね。