「しんでしまうとはなにごとだ!」の書
話がなかなか伝わらない件
ボクは説明するのが下手です。
ボキャブラリーが元々貧困なのに、年をとる毎にナカナカ言葉も出てこず。
「オレオレ」ではなく、
アレアレ的なw
簡単明瞭、どの世代にも分かりやすくということができれば、どんなに良いことか。
ゲームに目を向けると、そこで使われている言葉は何気ないようで、考え抜かれているセリフがたくさんあります。
それを教えてくれるのが、堀井雄二氏著のドラゴンクエスト名言集「しんでしまうとはなにごとだ!」
普通、本購入のときは古本で買うのですが、このときばかりは速攻新刊で買ってしまいました!
あの名言の、その意味とは!?
読んでいくと、数々の名言についての説明があり、ドラクエの名場面がよみがえってきます。
「もし わしの みかたになれば せかいの はんぶんを ○○○○にやろう。」
そう、あのドラクエⅠの超有名なセリフ。
そういった言葉の背景には、どのような思いがあったのかを教えてくれる本なのです。
当時のゲームは容量が超少なく、文字数も制限されていました。
しかも、今でこそ老若男女問わずゲームをしますが、プレイしていたのは子ども中心。
いかにセリフを絞り出すのが大変だったかを知ることができます。
以前、紹介した「ゲームデザイン脳」の作者・桝田省治氏は、こんなセリフを書けるのは、堀井雄二氏か、さくまあきら氏くらいであると、絶賛しています。
中でも、「珠玉のメッセージ」と記されているのが、
『へんじがない。ただのしかばねのようだ』
というセリフ。
何の変哲のない言葉と思いきや、相当の情報が集積されたスゴイ言葉であるということ。
含まれている情報としては、
- 基本情報
- キャラ立て
- 世界観
- 行動のヒント
それらが3ページにもわたって説明され、その最後に「この一行はものすごく丁寧な職人技」と締めくくっています。
ゲームプレイヤーの心情を考えて、丁寧に丁寧につくりあげられた言葉の数々。
ぜひとも、見習いたいと思う今日この頃です。